清代の沈没船「長江口2号」の引き揚げに成功 上海市
2022-11-22
清代の沈没船「長江口2号」の引き揚げに成功 上海市
中国上海市の長江河口で21日、国内の水中考古学で最大となる木造沈没船「長江口2号」が引き揚げられた。作業では「アーチ梁による非接触型の文化財全体移設」と呼ばれる技術が世界で初めて用いられた。
引き揚げ作業は20日夜から21日未明にかけ、1万トン級のサルベージ船「大力」と沈没古船の引き揚げ用に建造された作業船「奮力」が長江河口の横沙島周辺水域で実施した。
引き揚げ対象には、長江口2号の船体と海水、泥が含まれる。鋼鉄製のアーチ梁22本で造られたケーソン(浮き箱)で、船体周辺の泥ごと引き揚げることから、総重量は8800トン余りに達する。作業は浮力を利用し、1時間に約4メートルの浮上速度で実施され、21日午前0時40分に水面に露出した。
長江口2号は清代の商船で、全長約38.1メートル、幅約9.9メートル。事前の調査で31の船室があることが確認されている。中国の水中考古学では最大規模の木造帆船で、保存状態も良く、膨大な数の遺物が積まれている。
今後の気象、潮汐条件にもよるが、作業船「奮力」は数日以内に、引き揚げた長江口2号と共に同市楊浦浜江の上海船廠旧址1号ドックに到着し、長江口2号を黄浦江のほとりに「定住」させる。
新華社上海11月22日(記者/金立旺、王翔)
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